研究テーマ

超高速高密度記録  
 情報化社会の急激な発展による情報記録の超高密度・超高速化への要請に対し、物理・技術的にかつて無い多くの困難に直面している。これに対し本研究は、超高密度ナノスケール配列構造を特徴とする新規磁性媒体の提案、未踏領域であるフェムト秒(10-15秒)時間スケールでの磁性体動特性の理解、制御により答えるものである。各種構造・物理分析、試料作成・加工施設が集約された本学先端材料科学センターを研究拠点とし、経済産業省・NEDOプロジェクト(リーダー:伊藤彰義)、科学技術振興機構(JST)の「さきがけ」研究(研究担当:塚本新)、科学研究費補助金等外部助成も得、研究成果と供に設備拡充を推進している。最近の主な成果として、14 nm周期稠密ナノ構造基板(自己組織/集積化現象利用)による磁性ナノ微粒子の超高粒子密度形成や、金属磁性体における超短単一パルス光照射のみによる光誘起完全磁化反転現象の世界に先駆けた実証実験が挙げられる。

 テーマ詳細詳しく
 ・超高密度光アシステッド記録用ナノ微粒子/連続膜交換結合複合膜
  に関する研究
 ・自己集積化ナノ構造下地を用いたナノ磁性微粒子形成に関する研究
 ・超高密度磁気・ハイブリッド記録シミュレーション
 ・フェムト秒パルスレーザーによる磁化応答計測・制御の研究
 ・光磁気・光アシスト記録方式による高記録密度化の研究
 ・コンピュータシミュレーションを用いた超 微細構造形成に関する研究
nano-pore
LLG
Laser
   
静電気力   
中川教授・芦澤助教と共同研究
 静電力顕微鏡による誘電体表面の電荷分布の可視化の試みとポアッ ソンの方程式のコンピュータ数値解析によるその感度および分解能解析
電荷
   
文字認識
 
 「偏旁冠脚」へん、つくり、かんむり、あしをあらかじめ分類する手法 を手書き漢字認識に応用する。人間は自然に「偏旁冠脚」を、抽出し後の 認識処理を簡単にしているとも考えられる。また、「つぶれ」「かすれ」 のある文字も読む能力がある。これをコンピュータに実施させるには、い ままでの文字認識と違ったアプローチが必要である。「つぶれ」に関して は文字線の太さとその分布からある程度の成功をした。「偏旁冠脚」に対 する「知識」を利用することができる点が興味深くこれと現在用いている 特長の次元数圧縮について検討している。人間はごく自然にこれらを行っ ていることからこのコンピュータによる実現は「古くて新しい問題」への 挑戦といえる。 文字
   
医用画像処理  
 CTやMRIにより収集された種々の医用画像の主として3次元処理と応用。 最近は胸部のガン早期発見、心臓運動の詳細解析(2002年医用画像情報学 会最優秀論文賞受賞)、下腿部筋肉の運動疲労のMRI画像による抽出、脳出 血のCT画像自動診断などが精力的に行われている。  CT、MRIによる骨画像と発育の関係やスポーツ選手特異の現象の解明にも 力を入れている。 医用画像