![]() |
|
熱安定性の劣化を伴わない高密度磁気記録媒体を実現するために高い異方性を有する材料が不可欠であり、また低い再生雑音を実現するためには孤立した微粒子、媒体が求められることは周知のことである。このため、磁気異方性の大きなFePtの孤立粒子を得るためグラニュラー膜, 島状成長, 化学的合成法など多くの研究がなされている。 一方、光磁気記録の立場から考えると垂直磁化は必須であり、磁壁エネルギーによる微小磁区の消滅を妨げるために磁壁抗磁力の増加が求められる。このため、いわゆるピンニングの効果を増加する必要がある。その一方法として、高い磁気異方性を有する微粒子からなる膜上に希土類遷移金属非晶質膜を製膜し微粒子との交換結合の有無による磁壁抗磁力の増加をする方法、すなわち基板上の微粒子をピンニングサイトとして利用する手法につき検討を行っている。 | ![]() ![]() |
![]() |
|
前述の高密度なナノ磁性微粒子を形成するため、ナノテンプレート下地を利用した形成法の研究を行っている。そのため、大きく以下に示す二つのアプローチにより表面にナノ構造を有するナノ微粒子形成用基板作成法の検討を行っている。 1.トリブロックコポリマーの自己組織化現象を利用し、規則配列した ナノ孔質SiO2を形成、表面をエッチングする 2.ナノサイズシリカ粒子をディップコート法により単粒子層を形成する これらにより双対の関係となる表面凹凸を有するナノテンプレ ートを作成。これらを下地として利用し、ナノ磁性微粒子を形成する。 | ![]() |
![]() |
|
Landau-Lifshitz-Gilbert (LLG)方程式に基づく、3次元マイクロマグ ネティックシミュレーションによる、超高密度記録媒体の記録ビット形状 や磁壁構造の研究。 極微小記録磁区形成可能な媒体のシミュレーションによる検討。 実験的検討と相補的に進めている。 | ![]() |
![]() |
|
記録媒体の超短時間磁化応答計測による記録高速化の研究。 媒体中の磁化動的過程の実時間計測。フェムト秒パルスレーザーを用 いたポンプ・プローブ法による超高時間分解能動特性解析。 光誘起磁化現象による超高速磁化反転。 | ![]() |
![]() 中川教授・芦澤助教と共同研究 |
|
磁気記録における高密度化の限界を打破するため、レーザー光を理論限界以上に収束させる表面プラズモン技術を磁気記録と融合した磁気・光複合記録方式を確立する。そのための表面プラズモンアンテナによる光ヘッドのシミュレーション解析、設計、試作、これによる超高密度記録の記録実証を行う。 | ![]() |
![]() |
|
分子動力学法などにより各種原子間ポテンシャルを用いて、ナノスケー ルの微細構造形成過程・方法をコンピュータシミュレーションにより明ら かにする。 例として、スパッタ法による薄膜形成過程、ナノ金属細線の弾性異常等。 | ![]() |